2016年1月8日金曜日

グループイノベーションでの具体的な演習とは?

演習の進め方。

演習は次の4原則に従います

1.原理
  なぜ?
2.作業
  なにを?
3.内容
  どのように?
4.結果
  フィードバック(結果どうなった)

コピーを取るという例

1.コピーの原理(原理がわかっていると作業手順に納得しやすい)
  コピーは静電気を帯びたドラムにトナーという色つきの粉をふりかけます。強い光によってドラムに転写されたところだけにトナーが残るので、それを別の紙に移すことでコピーがとれます。

2.作業(ここでは作業と注意点を説明)
  コピーしたい資料をコピー台においてフタを閉め、コピーボタンを押します。強い光で目を痛めないようにフタを必ず閉めます。コピーが終わったら資料を忘れずに取り出します。

3.内容(作業成功の内容を提示)
  資料と同じ文字や図形が複写されましたね。もし、複写されずに黒い紙が出てきたり、白いままだったら知らせて下さい。

4.結果(受講者の感想を共有:振り返りと分かち合い)
  まったく同じ資料が複写されるので驚いた。
  原版からのコピーが一番きれいだったが、コピーのコピーを続けていると文字や図形が劣化した。
  カラーの資料を白黒にすると見やすい場合もあることに気が付いた。
  など。

という、原則を頭に入れて実施してます。
演習によってネタバレもあるので、必ずしもすべて説明するとは限りません。
また、気づきの範囲を広くしたいために振り返りと分かち合いに任せて敢えて正解をいわないこともあります。


優れたアイデアを出すグループイノベーションとは?


まず、チームイノベーションではなくて、グループイノベーションと呼んでいるわけをご紹介します。
研修では単一のチームであることは少なく、各部署からの参加者が多いのです。
すると、会社という単位がチームだとしても各部門の思惑が違いますから、やはりグループなのです。
参加メンバーには変化を巻き起こして欲しいという行動は同じなのでグループイノベーションと呼んでいます。
そこで、良質のアイデアを産む方法です。

それは、この一言に尽きます。
量は質を産む。

グループイノベーションを起こすには、たくさんのアイデアが必要になります。
くだらないアイデア? 上等です。
一見くだらないというアイデアも、くだらないからといって考慮されなかったため、盲点になっていることも多々あります。
くだらない意見としては、こんな事を言われていました。
・飛行機は世界中で飛ぶようになる。
・耐水性の紙でコップを作るようになる。
・将来コンピュータは一人一台所有するようになる。

いずれの事例も今日ではごく当たり前のことなのです。
でも、当時はバカバカしいと思われていたことばかりです。
だから、アイデアはバカバカしいほど有効なのです。

アイデアを生むには、まず、量が必要になります。
量を産むにはどうしたらいいでしょうか。

グループによるアイデア

アイデア量産にはグループによるアイデア出しです。
一人で50のアイデアを出すとなるとキツイです。
たぶん、30くらいでネを上げるはず。
5人であれば一人10個アイデア出せばたちまち50になってしまいます。

アイデア出しには、ブレンストーミング(ブレスト)というアレックス・オズボーン博士が考案した手法を使います。
ただし、これ、ブレストという文化が根付いている場合。
実際にやってみるとわかりますけれど、すぐに無言状態になります。
どうしても、良いアイデアを出そうと発言前に自分自身にプレッシャーをかけてしまうからなのです。

改善策としては、最初に5分程度の時間を取ってメモを書く。
その後に発表するとアイデアは出易くなります。

メモ書きの他には、グループワークの時間を取ってバカバカしいゲームをします。
これだけで、良いアイデア・・・というプレッシャーは外れます。

ゲームで頭を柔軟にする方法


バカになりきる。

これは、思いのほか難しいです。

なんというか、プライド? 人に見られたら? なんだか、色々な思いが交錯してバカになるのは本当に難しい。

テレビで見る芸人さんは上手いです。

芸人さんはバカに見られてナンボの世界なので、視聴者には、そうしたように見られる工夫をしています。
あいつバカだなぁと笑われたら成功なのです。
数年もテレビに出続けられる芸人さんはバカどころか、どうすれば面白くなるかという状況の把握に能力がピカイチなわけです。

前置きはこれくらいにしましょう。
いままで、ラテラルシンキングのセミナーでは、千回を越える演習を実施しています。
その中でもピカイチな、バカになれるワークを紹介します。

透明人間ワーク


3人から5人一組になります。
一人が透明人間になります。
あらかじめ透明人間になる動作を決めておきます。
腕時計を外している間は透明とか、メガネをオデコに上げていると透明とかルールです。

透明になったら、全員が見えていないフリをして雑談を続けます。
透明役の人は、本を動かしたり、肩を触ったりします。
#セクハラや公序良俗に反しない限りは、何をしても構いません。

透明なはずなのに何かが動くという設定なので、透明以外の人は「ええ!」と驚いた演技をします。
全員が透明になる頃には飽きるので、2人から3人で透明人間ワークは終了です。

着ぐるみワーク

透明人間ワークの応用編です。

まだまだ、テレが残っているはずなので、ここで透明人間になっていない人にもワークをします。
ゆるキャラになりきるワークです。
著名なネズミの着ぐるみでも、巨大化する銀色の人の着ぐるみでも構いません。
着ぐるみ役の人は、立ち上がってちゃんと着ぐるみを着ます。
変身できるタイプなら「へーんしん! とう」というかけ声でジャンプしたり、「ヂュワー」と叫んだりします。

着ぐるみの人に他の人は質問して下さい。

なぜ、銀色なんですか? とか、
へーんしん!の人には、どれくらいジャンプできるのですかとか。

ネズミの人には世界中で愛される秘訣は何ですか? とかです。
着ぐるみに成り切ってマジメに答えて下さい。

成り切るというより、成り着って答えて下さい。

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