2016年1月8日金曜日

残念だけど、背の高さは何ともならない。では、どうするか?

残念だけど、背の高さは何ともならない。では、どうするか?

新社会人と言っても、なにぶん、1ヶ月前は学生ですから、まずは学生に通じる話題から話します。
いきなり「社会人とは!」「喝!」で始めた頃もありました。
でも、こういったアプローチは、すでにいろいろな人から言われていることなので耳タコの状態です。
新人の心には響きません。
そのためアニメとかゲームとか、そうした話から徐々に慣らしていきます。
「新人に対して、なに媚び売ってんだ!」という講師もいますが、それはそれ、これはこれです。

黒子のバスケが意外と面白かった

で、新人にウケそうな、人気マンガ黒子のバスケが意外と面白かった……という話。
物語を簡単に説明すると黒子(くろこ)テツヤという影の薄いバスケ少年の話です。
どちらかというと群像劇なので黒子は主人公といっていいのかな?

とある高校のバスケットボールチームに入部するところから始まります。
実は、黒子は、中学では天才ばかりのバスケットチームにいました。
彼は背も低くて体力も無く影も薄いのです。
普通ならバスケットにまったく向いていません。
この少年が天才達にも一目置かれるような影響力を持てるようになったという話。

観てて、気付いた事。

ああ、これ、ビジネスの世界に当てはめられるなぁと。
ちなみに、関係無いことをムリヤリこじつける力、これ、抽象化能力です。
抽象化能力を鍛えるには、詳しくは、この本を参考にどうぞ。

考える力を磨く1分間トレーニング
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http://kanki-pub.co.jp/pub/book/details/9784761270001

背の高さの違いはいさぎよく諦める

背の高さを憧れるのは構いません。
だけれども、背の高さを競う勝負では背の低い人は絶対に勝てはしません。
これを努力すれば勝てるとか言ってはいけません。
それは根性論にしかならないからです。

それでも、会社のだれもが理想と思える状況をつくるのなら、努力でなんとかなります。
これが、いつもいっていますけれど異別化です。

ビジネスでも背の高さ?

ビジネスの世界でも背の高さはあります。

地頭力というか、絶対的に頭のよい人が、どの世界にもいるのです。
本人はなんの努力もしていないのにラクラクと成功してしまう人です。
会社ではこういう人に次々とチャンスを与えます。
大きな仕事を次々と任されるのです。

バスケットボールで言うとゴールの輪っかに手が届くような背の高さの人でしょうか。
これだけ背が違えば一目瞭然ですから、諦めもつきます。

しかし、頭の良さは外見から判別できません。
外見が同じだけに、厄介なのです。
同期入社のあいつと何が違うんだ? となりがちです。

何が違うのかは外見が違えばわかります。
バスケットの試合で言うなら、チームの誰にパスするか一目瞭然ですよね。
当然、背の高い人にパスするでしょう。

会社も同じです。
仕事を誰にパスするか。
仕事ができる絶対的に頭のよい人に仕事を任せるのです。

だけれど、そこに気が付かなければ、もっと平等に扱ってくれと言う不満につながるようになります。
こればかりは、生まれつきのものだから、どうにもなりません。

チャンスをものにするには?

では、どうすればいいのか?
チーム全体を勝たせようと言う方向に目を向けるしかありません。

冒頭の黒子のバスケ。

黒子は自分がゴールすることを諦めて、チームの天才にパスを通すことに集中しました。
これは努力すれば、なんとかなるわけです。
黒子が身に付けたのはミスディレクション。
手品で有名なテクニックです。
簡単に言えば、右手でハンカチをひらひらさせて、左手で花を取り出すテクニックです。
背が低くて影が薄いから敵チームに注目されない。
この影の薄さを利用して、敵チームにさとられずにパスを通すわけです。
ハンディキャップを利用して天才達にパスを渡すことに全力を傾けたのです。
チームを勝たせるために、黒子に徹してパスを通すだけに努力したです。
ああ、だから黒子バスケなのか……二重の意味のネーミングなんだ。

いち早く自分のポジションを把握する

新人教育も同じです。
チームとして自分の役割をどこにおくのか。
新人には、これを考えさせることに尽きます。
努力に値する所を見つけて全力を傾けるしかありません。
背の高い人には背の高い人が活きるように環境を整えるにはどうするか考えさせるのです。

最終的には、背の高い人に「あいつがいないと仕事にならない」といわれるようになるまでです。
そうした努力は、会社としてもわかってくれます。

個人で目立つよりは、チームとして大きな力を発揮させる。
チームとしての総合力を高める環境をつくるには個々で何をしたら良いのか考えさせる。
新人教育では、こうしたところを上司がいちいち指示せずとも新人が自分自身で気づき考えることを目指しています。

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